どうなる今後のスマホ料金!【楽天モバイルサービスインまで半年】

菅官房長官も国内大手3キャリアは儲けすぎ4割は安くなると発言してマスコミにも大きく取り上げられていました。

そんな中、総務省から1.7GHz帯の周波数が割り当てられ新しい携帯キャリアとして楽天モバイルが正式に認定されました。
なので普段から携帯スマホ料金に関心(高いと感じている方など)のある方は、楽天モバイルが認定されたことで「楽天モバイルがキャリアになることでどうなるの?」、「楽天モバイルは安くなるの?」と思われているかと思います。

今回は楽天モバイルがキャリアに参入することで与える影響などを説明します。

今回は以下のような流れで説明します。

1.MNOとMVNOとは?
1.1MNOとは
1.2MVNOとは
1.3MVNOが誕生した背景
1.4MVNOが安くなる理由

2.楽天モバイル参入の影響

3.なぜ楽天モバイルだと安くなる?
3.1ネットワークの仮想化って何?
3.2ネットワーク仮想化のメリット

この記事を読むことで楽天モバイルがキャリアへ参入する影響や今後の生活へ与える影響などが理解できます。

ぜひ、この記事を読み少しでもスマホの月額料金に不満を感じられている方は他キャリアとの比較、格安SIMなどとも比較してみてください。
不要な支出は抑え、他のことにお金を使った方が圧倒的に生活の質はあがります。
実際に私はもともとKDDIでしたがUQモバイルに帰ることで携帯料金が半額以下になりました。
楽天モバイルが2019年10月から新しくMNOとしてサービス提供するので、楽天モバイルへの乗り換えも含めて検討しております。

1.MNOとMVNOとは?

通信企業にはMNOやMVNOというタイプがあります。まずは双方の概要から説明します。

1.1MNOとは

MNOとは「Mobile Network Operator(モバイル・ネットワーク・オペレーター)」の略です。
読み方は「エム・エヌ・オー」で日本語に訳すと「移動体通信事業者」となります。

MNOは携帯電話などのモバイル用回線を自分達で所有しており、自分達のブランド名で各種通信サービスを提供している企業のことを指します。
日本だとau、ソフトバンク、docomoといったキャリアがMNOにあたります。

MNO

1.2MVNOとは

一方でMNOに似た名称でMVNOというものもあります。
MVNOとは「Mobile Virtual Network Operator(モバイル・ヴァーチャル・ネットワーク・オペレーター)」の略です。
読み方は「エム・ブイ・エヌ・オー」で日本語に訳すと「仮想移動体通信事業者」という意味です。
MNOにVirtual(仮想)という言葉が追加されています。

MVNOは自分たちで携帯電話などのモバイル用回線は所有しておらず、MNOが提供している回線を借りて通信サービスを提供している企業のことを指します。
日本だとUQモバイル、Yモバイル、マイネオといったところがMVNOにあたります。

MNOとMVNO

1.3MVNOが誕生した背景

1990年大は大手キャリアが市場シェアのほとんどを握っている状態でした。ですがそんな中、日本通信を創業した三田さんという方が「通信設備(回線、基地局など)を持たずに、付加価値を作るサービス企業」が必要だ!ということを発しました。
それから総務省がいろいろ検討し議論してきた結果、日本初のMVNOとなる「b-mobile」が誕生しました。
それがMVNOの始まりではいまでは非常に多くのMVNOが存在しております。

1.4MVNOが安くなる理由

一方でMNOとMVNOの説明や図を見て以下のような疑問を感じた方がいるかもしれません。
「なぜ同じ回線を使っているのにMVNOは安くなるの?」

それには大きく3つのことが影響しております。

「通信設備」
→MNOであるキャリアは自分達で基地局や各種機器(ハードウェア)の調達、メンテナンスなどを行っているため莫大な設備投資および設備維持費用がかかっています。
MVNOも回線を借りるときに設備費用は発生しておりますがMNOと比べる圧倒的に設備に対する費用が少いことが1つ目の影響です。

「開発コスト」
→大手キャリアは自分達のコンセプトやブランディングなど自分達にあった端末を作れるように、携帯端末の開発やその他ソフトウェア開発なども行っております。
そんな開発に対してもそれなりのコストが掛かっております。ですがMVNOは基本端末をそのまま再販しているのでMNOと比べると開発コストがかからないことが2つ目の影響です。

「店舗」
→MNOの多くは全国各地に店舗を構えてお客様の対応を行っております。ですがMVNOは店舗もありますが数は多くなく、基本的にはオンライン上でサービスを提供したりコールセンター
で問合せ対応したり店舗や店舗に割り当てられる人件費がMNOに比べると安いです。これが3つ目の影響です。

2.楽天モバイル参入の影響

ここまではMNOやMVNOに関する概要などを説明しました。
ここからは新しくMNOとして認定された楽天モバイルがキャリアとして参入することで今後起きる影響などをご説明します。

まず最近になりauやdocomoも通信料金と端末料金を完全に分類したり、従来の携帯代金よりも4割値下げするという発表がされておりました。
これは確実に新しく参入してくる楽天モバイルを意識してのことです。
楽天モバイルは「シンプルかつ格安スマホ並の料金を目指す」ということを名言しております。
そうなると今、大手キャリアが抱えているお客様のシェアが楽天モバイルに奪われてしまうことを懸念してのauやdocomoがとった策と考えることができます。

また、楽天モバイルが参入することで以下のような影響が考えられます。
■競争力の向上
今までは大手3社が寡占状態でしたが新しく楽天モバイルが参入することで4社で競争することでよりよい顧客サービスなどが生まれてくる可能性があります。
言葉悪いですが今までは3社が寡占状態で特に努力せずともそれなりの契約数がとれる状態であったと思います。
今や携帯電話やスマホは無くてはならない存在なので、あの3社は嫌いだから携帯使わない、スマホ使わないとはならないはずです。なので消費者は多少高くても契約しなければ生活や仕事が成り立たない状況にあるのも事実かと思います。

■顧客満足度の向上
今までもよりも格安で高品質のサービスが提供されることで消費者の満足度が向上することも考えられます。
私も一消費者なのでどうせ使うなら不満を持って使うよりは満足した状態で使いので。

一番は他3社との競争力です。お互いが切磋琢磨して競い合いよりよいサービスを提供してくれることを私は願っております。

3.なぜ楽天モバイルだと安くなる?

楽天モバイルがキャリアとして参入することで安い料金体系を発表することでキャリア間での競争力が生まれると上記で説明をしました。
鋭い人だとMNOは「通信設備」、「開発コスト」、「店舗」でコストが掛かるから結局は同じじゃないの?!と思ったのではないかと思います。
ですが、楽天モバイルは新しく参入するからこその利点を生かして低価格の料金プランを打ち出せる可能性があるのです。

それがネットワークの仮想化です!
ネットワーク仮想化についてご説明します。

3.1ネットワークの仮想化って何?

今までの携帯電話の通信網は、携帯電話と基地局とのから音声やパケット交換器と呼ばれるネットワークの重要部分に専用のハードウェアが必要でした。
専用のハードウェアなので当然、費用もかなりかかります。
ですが楽天モバイルでは専用機器を使わずに一般に売られている汎用サーバ上でそれらと同等の機能をソフトウェアとして動かしサービスを提供しようとしています。
これがNFVと呼ばれるネットワークの仮想化です。

3.2ネットワーク仮想化のメリット

ネットワークを仮想化にすることでさまざまなメリットがキャリア側には生まれます。
1つ目は専用機器にかかる費用が大幅に低減できることですが、それ以外にも非常に大きなメリットがあります。

1つは機器が故障した時や通信が混雑したときのリカバリー案や代替案が容易なことで、汎用のサーバに同じソフトウェアはセットアップしていつでも交換、追加できるような体制をとることができます。これが専用機器になると調達から実際の交換、追加まで費用も時間もかかってしまいます。

2つ目はソフトウェアの更新を行うことで新しいサービスを提供できることです。先日のブログでも少し書きましたが今後は確実に5Gという次世代の通信基盤が浸透していきます。
そんな中、ソフトウェアを更新することで新しい5Gのネットワーク環境が構築できてしまうことです。

3つ目がソフトウェアとして動かすことですべての環境の監視がしやすくなるということです。
ソフトウェアで動かしているのでソフトウェア上でどのような通信情報が流れて今はどのような状態なのか?がわかるようになりますし、状態によって自動的に処理を行ったりすることができます。
それによって余計な人件費やメンテナンスコストを抑えることができます。

上記のネットワーク仮想化を利用することで安い料金体系でサービスを提供できる可能性があります。
「え!他のキャリアも同じようにネットワークの仮想化すればいいんじゃない?!」と思ったと思いますが、他キャリアは今までに多額の設備投資をしておりすでにいろいろな専用機器を多く抱えています。なので今からすぐにネットワーク仮想化するためにすべての専用機器を入れ替えるというのは非常に難しい部分があります。
これが楽天モバイルが後発で参戦したメリットでもあります。

2019年10月からのサービス開始が非常に楽しみです。いろいろな障害や壁が出てくると思いますがどう乗り越えていくのか?!楽天のお手並が拝見できるかと思います。