Facebookが仕掛ける新しい金融インフラ!【Libraの正体と可能性】

今、改めて話題となっているFacebook!

「なぜFacebookがまた話題になっているの?」、「また何か問題起こした?」などと思われているかもしれません。

今回はネガティブな情報ではなく、ポジティブな情報でFacebookが話題になっています。
それはFacebookが新しい暗号通貨サービス「Libra」を発表したからです!
「Libra」は今までの金融サービスやキャッシュサービスを大きく変える可能性があります。

 

1.Facebookとは
2.暗号通貨とは
3.Libraとは
4.まとめ

1.Facebookとは

Facebookはアメリカの企業が開発した世界最大のソーシャルネットワーキングサービスです。


Facebookは実名登録を基本としています。
Facebookに登録した人は実際の友達とつながることもできますし、全く知らない人とつながることもできます。
Facebook上でつながることでお互いの近況を画像や動画、メッセージでやりとりすることができます。
また、企業ではFacebook上でページを作成してFacebook上でお客様を集客するためのコンテンツを投稿したり、広告を表示したりメッセージをやりとりすることができたりします。

そんなFacebookは世界では約22億人、日本では約2,800万人が登録または利用していると言われています。
日本の人口が約1億2千万人なのでだいたい4人に1人はFacebookを利用している計算になります。
これは非常にすごい数だと思いますし、魅力的なプラットフォーム(基盤)でもあります。
そんなFacebookが今回、新しいサービス(基盤)を発表しました!

それが新しい暗号通貨基盤である「Libra」です。

2.暗号通貨とは

まずは暗号通貨についてです。
暗号通貨は日本ではよく仮想通貨と呼ばれていたりします。不正アクセスや流出というネガティブなイメージがついている人が多いかと思います。

暗号通貨とはインターネット上で利用できる通貨(お金)の役割を果たしているものです。
今までの円やドルなどの通貨のように物品を購入したり、貸し借りや譲渡をしたりできますが暗号通貨には以下の大きな特徴があります。

・「国家による価値の保証を持たない通貨」

・「暗号化されたデジタル通貨」

「国家による価値の保証を持たない通貨」

日本円やドルなどのように国がその価値を保証している通貨を「法定通貨」呼び、紙幣や貨幣など実際に目に見える形で存在しているのが一般的です。
日本銀行が発行する日本銀行券(紙幣)や造幣局が製造し政府が発行する貨幣(硬貨)が法定通貨となっており、利用面でも日常の買い物や商取引の決済や賃金などの支払いにおいて法的に認められています。

一方で暗号通貨は特定の国家などによって一定の価値が保証されているものではなく、インターネット上でやりとりされる「交換するための媒体」、「電子データ」となります。しかし、暗号通貨は円やドルなどの法定通貨で行うほぼ全てのこと(交換、決済、送金、融資等)ができます。また、法定通貨とも交換できることが仮想通貨の経済的価値にもなっています。

「暗号化されたデジタル通貨」

暗号通貨は名前のとおり暗号化技術が使われています。公開鍵暗号、ハッシュ関数と呼ばれる暗号化技術を使うことで暗号通貨の偽造や二重払いといった通貨の基本的な問題を回避できるように設計されています。また、暗号化技術をブロックチェーンに適用することでデータの真正性も担保しています。これらの技術によって仮想通貨の価値が高まっています。

そんな暗号通貨には以下のメリットがあります。

・支払や送金が簡単

・管理者や運営者が不要

・不正ができない

支払や送金が簡単

海外に送金するときは何営業日かかったり、多くの手数料を取られたりします。ですが暗号通貨はスマホなどでほぼ手数料もかからずに支払や送金が可能です。

管理者や運営者が不要

法定通貨などは基本的に管理者や運営者がいます。なので管理者や運営者間でのやりとりになると当然手数料が発生します。これが法定通貨をやりとりするときの手数料として跳ね返ってきます。
ですが暗号通貨は管理者や運営者が不要なので手数料が無料だったり、格安で済みます。

不正ができない

ブロックチェーンという技術が使われており、誰から誰に支払または送金されたかという情報がすべて数珠つなぎになります。やり取りに関しては暗号通貨利用者全体で管理する形になります。
通常の銀行で考えた場合、取引は銀行に勤めている人しかわかりません。ですが暗号通貨は管理者や運営者が不在なので利用者全体で管理する仕組みになります。よって不正ができない仕組みになっています。

ここまで紹介した暗号通貨の新しい基盤をFacebookが発表しました。

3.Libraとは

「Libra」とはFacebookが発表した新しい暗号通貨基盤となります。
Libraのミッションは以下です。

「多くの人びとに力を 与える、シンプルで国境のないグローバルな通貨と金融インフラになる」

世界中で 17億人の成人が従来の銀行を利用できなかったり、高い手数料をATMで取られたりしておりLibraはより多くの人に安価でよりよい金融サービス提供を目指しているようです。

またLibraは以下3つを提供することを目指しているようです。

安全でスケーラブルで信頼性の高いブロックチェーンを基盤とする

「Libraブロックチェーン」という独自基盤で全世界の人に安全でスケーラブルな信頼性の高い金融基盤を提供し、誰もが開発をでき、多くの人がこれを利用していろいろな金融ニーズを満たすことのできるエコシステムの構築。

実態価値を付与するための資産のリザーブを裏付けとする

「Libra」という通貨単位を使い、世界中で利用できる通貨を目指す。
世界中で利用できる通貨を目指すためにLibraが便利で、長期的にも価値が比較的安定した通貨として信頼を得ることを目指す。そのために銀行預金や短期国債のバスケットを保有し、Libraの実態価値への信頼を築きます。 Libraリザーブは、長期的にLibraの価値を維持することを目的に運用されます。

エコシステムの発展を目指す独立したLibra協会がLibraを運営する

Libra協会は、独立・非営利・メンバー制の組織で、スイスのジュネーブに本部を置きます。
この協会の目的は、Libra ネットワークとリザーブのガバナンスの枠組みを提供し調整すること、および金融包摂を促す社会的事業の助成金 活動を支援しエコシステムの構築と展開および発展を担う。

Libra協会には多くの世界的企業が賛同して参画しています。
決済系:Mastercard、PayPal、Visa
テクノロジー・マーケットプレイス系:Uber、eBay、Facebook、Spotify
電気通信:Vodafone

4.まとめ

非常に今後の展開が楽しみな「Libra」です。
展開が楽しみな理由としては世界的な企業がパートナーとして参画しているからです。
とくに決済系であるMartercard、PayPal、Visaなどに基盤を支えるテクノロジー系でFacebook、Uberなどが参画していることです。日本国内でもいろいろな決済サービスが提供されていますが、日本国内だけの利用なので正直使いづらい感じはあります。
なので世界的に利用できると現金を持ち歩く必要がないので、強盗や窃盗などの犯罪減少へもつながると考えています。

今後の展開をウォッチしたいと思います。

 

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