最近、テレビなど各マスコミではHUAWEIに関することが毎日放送されています。
そこで今回は「HUAWEIには何が起きているの?」、「HUAWEIって何?」、「5Gって何?」、「今後の日本への影響はあるの?」と感じている方の疑問を解消します。
以下の流れでHUAWEIに起きていることをご紹介します。
1.HUAWEIとは?
2.HUAWEIと5Gの関係性
3.最近のHUAWEIに起きていること
4.今後の日本への影響
この記事を読むことで最近HUAWEIに起きていることがわかるようになります。
そこから自分自身の生活へ影響があるのか?ないのか?もわかるようになります。
また、普段何気なく利用しているスマホやスマホで利用できるサービスに対してセキュリティ上の観点なども理解することができます。
1.HUAWEIとは?
HUAWEI(中国語標記:華為技術)とは1987年に中国・深センに設立された従業員持株制による民間企業です。
世界有数のIT企業で格安スマホやノートPCなどの一般消費者が利用するデバイス(端末)以外にも通信技術の提供も行っております。通信に関してはいろいろな規模の基地局としての技術も提供しております。
5Gと呼ばれる次世代通信基盤とHUAWEIの通信技術がいろいろと問題だ!ということで最近話題になっている企業です。
また、最近ではスマホ市場もかなりのスピード成長しておりついにAppleを抜いて2位になっています。
1位:サムスン、2位:HUAWEI、3位:Apple、4位:Xiaomi、5位:OPPO
※トップ5中4社がアジア企業
2.HUAWEIと5Gの関係性
そんなHUAWEIですが次世代通信基盤である5Gに関する通信技術も非常に高いと言われております。
まずは5Gについてご紹介します。
■5Gとは
5Gは第5世代移動通信システムとも言われており、今私達がスマホで利用している通信基盤は4Gと呼ばれています。
なので5Gは次世代通信基盤となります。
なにがすごいかと言うと「大容量・高速化」、「多接続」、「低遅延」です。
「大容量・高速化」
4Gの通信速度は50Mbps~1Gbps程度ですが、5Gでは10~20Gbpsにまで速度が向上する予定です。
なのでインターネットで見ている動画とまったり、音声が止まったりすることがなくなり今までは4Gで30秒かかっていた動画ダウンロードが5Gだと約3秒で完了します。
「多接続」
スマホやPCからインターネットへ接続する際は基地局へつなげます。今後はIoT時代でカメラ、各種センサーなども基地局へつながるため今までの基地局では同時接続数が足りなくなります。
ですが5Gになると基地局の接続数が大幅に増え、今の100倍の接続が行えるようになる予定です。
「低遅延」
インターネット通信を行うためには送信と受信を行う必要がありますが、4Gの場合は10ミリ秒ほど遅延がありました。
ですが5Gでは1ミリ秒まで改善される予定です。4Gの1/10になります。
遅延が低下することでロボットの遠隔操作も行いやすくなります。
なぜそこまで5Gが期待されているかというと、以下のようなことを今後実現する上では必須になるからです。
「コネクテッド・カー」
車が常にインターネットにつながりいろいろなサービスを提供。AIをつかった自動運転や音声サービスなど
「遠隔医療」
人口減の中で医者不足も懸念されるため、地方医療を支える技術としてロボットなどによる遠隔操作なども今後はあたりまえになってきます。
今後は生活スタイルや働き方がいろいろ多様していくので、それらを支えるための新しい技術やサービスが提供されます。
そのような新しい技術やサービスを支える基盤として5Gが必須となるために最近話題になっています。
■HUAWEIとの関係性
5Gですが世界的にもHUAWEIがすぐれた技術を持っていると言われています。
また、HUAWEIはいろいろな規模の基地局にも対応ができます。なので世界中の基地局をHUAWEIの技術を使って5Gの世界を実現することができます。
「え?!じゃHUAWEIを普通に使えばいいじゃん」と思われるかもしれませんがHUAWEIが中国企業ということがポイントです。
中国では「国家情報法」というものが施行されています。
「国家情報法」を簡単に言うと、国(中国)が国内外における企業や個人から情報を集めることができるという制度です!
なので例えばHUAWEIの基地局が日本にいっぱい設置され、国や政府などの機密情報をその基地局経由でやり取りしていた場合、中国政府にその情報がすべて筒抜けになってしまう可能性があります。
そうすると国家安全保障上かなり危険なのでアメリカが一生懸命阻止しているのです。
3.最近のHUAWEIに起きていること
そんなHUAWEIですが、最近は以下のようなことが立て続けに起きてかなり苦しい状況になっています。
■米国輸出規制
米国企業は米政府の許可なしには輸出できないリストにHUAWEIを追加しました。
HUAWEIは自社のデバイスなどの部品を米国から輸入しています。なので今回の輸出規制によりデバイスを作る上での部品を入手することができなくなりました。
■ARMとの契約停止
HUAWEIでは「Kirin」と呼ばれる独自のプロセッサを作っていますが、そのデザインベースがARMと呼ばれる企業のものを利用しております。なので契約停止されると「Kirin」が作れなくなってしまう可能性があります。
これはHUAWEIの端末を生産する上では非常に大きな問題です。
■Googleのサポート停止
HUAWEIのスマホではGoogleのアンドロイドOSが動いています。
ですがGoogleがHUAWEIとの取引を停止すると報道されているので今後はHUAWEI端末ではアンドロイドOSやGoogle PlayやYouTube、GmailといったGoogleサービスも利用できなくなってしまいます。
■IntelやQualcommとの取引停止
HUAWEIはアメリカの半導体企業に依存しており、IntelやQualcommなどチップメーカーとの取引停止はHuaweiの5G展開が大幅に遅れてしまう可能性があります。
4.今後の日本への影響
そんな苦しい状況のHUAWEIですが、今後にも多少なり影響があると思います。
au、ソフトバンク、NTTドコモなど日本の3大キャリアもHUAWEIの新しいデバイスの販売を停止・延期しています。
HUAWEIはスマホシェアからもわかるように人気のある端末なのでそれらが販売停止や延期となるとキャリア側の売上や利益にも影響が出てくる可能性があります。
パナソニックもHUAWEIとの取引を停止しため、その影響は少ならからず日本へも影響がで出ると思います。
また、HUAWEIの一部製品では日本企業から部品を輸入して製造をしている。
GoogleのアンドロイドOSなどが利用できないとなると一時的に新規製品開発ができなくなってしまう。ということは日本企業は部品を輸出できなくなってしまうため、日本の製造業では少なからず売上や利益に影響が出てくることが予想される。
米中貿易に関しては以下の本をご紹介します。