こんにちは!
今日は外国為替市場ではどのような取引が行われているかをアウトプットとしてまとめています。
FXでは通貨ペア間の取引になりますが、通貨の値動きに影響を与えているのが外国為替市場です。
そんな外国為替市場自体がどのように動くかなど特徴を理解することも重要ということで今回、私も勉強しました。
特徴を知るには、まず、市場に関わっている人達の取引理由を知ってその取引に特徴がないかを確認します。
外国為替取引は大きく4つに分類されます。
経常取引
私達の生活には食べ物、日用品、衣服、自動車、時計などいろいろな外国製品があります。
反対に海外に行くと日本製の車が走っていたりもします。
例えば日本企業がヨーロッパでモノを売って得たユーロを円に交換するというような貿易を理由とした為替取引はどこの国でも起きているもので、為替取引の基本となる取引です。
このように「モノ」の動きを理由にした取引を「貿易取引」といいます。その他に「実需」とも呼びます。
貿易取引の主体は製造業などの企業になります。また、海外旅行に行くときに行う両替もサービスの輸出入の一環として実需の1つに数えられます。
サービスの輸出入には他に保険、運輸などもあり貿易取引と合わせて「経常取引」とも呼ばれます。
「経常取引」の大きな特徴は「売り切り」、「買い切り」というところです。
例えば投機を目的とした外国為替取引の場合、金利を狙って外貨を買います。その後に外貨を円に戻した場合、将来的に売り買いどちらの取引も行われる可能性があります。
ですが貿易取引の場合、ヨーロッパで売ったときに得たユーロを円に交換する場合、売り買い一方向の取引しかできません。
そんな経常取引ですが外国為替市場では数%の割合しかないのですが、売り切りもしくは買い切りのどちらかになるので市場への影響力があります。
2つ目の特徴はある程度頻繁に取引を行う必要があるということです。
企業によっては年度末などに一気に為替取引を行うところもありますが、一般的には随時為替取引を行います。
企業としては半年後にドルが下がりそうだが、すぐに商品代金をドルで支払わなければいけないときに半年も待つことはできません。なので随時取引が行われます。
3つ目の特徴が社内想定レートです。
企業は業績の予想を立てる時に想定の元になるレートを決めなければ予想できません。
想定レートより有利な取引の場合は問題ありませんが、不利なレートとなった場合には業績を下方修正する必要性も出てきたりします。なので企業の外国為替担当者はレートを意識した取引を行います。
最後の特徴が季節や時間帯によって取引量に差があるということです。
季節的な特徴としては会計年度末前の早い段階でその年度分の会計取引はほとんど終えてしまい、会計年度末直前には取引量が減るといった感じです。
時間的な特徴としては仲値の存在です。随時外貨が必要となる企業で為替取引を行う場合、一般的には東京の午前10時の仲値を利用するため日によってレートが変わってくるという感じです。
資本取引
実需に組み入れられる他の取引が「資本取引」です。
資本取引とは、海外の株や債権などに投資するために行う取引のことです。
この場合の取引主体は企業や個人となります。
日本ではゼロ金利政策が続いているため、国内で金利収入が見込めないことから保険会社などの企業も高金利の外国債などへ投資を行っています。また、海外への株式市場への投資も盛んに行われています。
日本から海外へ出ていくだけでなく、日本の景気が回復するにつれ日経平均が好調に推移していますが東京株式市場における株式の外国人保有比率はかなり高いものになってきています。
このような資本取引の1つ目の特徴はファンダメンタルの変化です。資本取引ではモノの売り買いがないため金利の値動きなどによって敏感に反応します。
2つ目の特徴はトレンドが続きやすいことです。
経済状況は日々変化しますが、金利や景気が一気に大きく動くことはあまり起きません。なので長期的な資金の流れは継続して起こります。
投機取引
モノ・サービス・証券など経済活動が絡まない取引です。
これは為替の上下の動きを捉えて収益を獲得するものです。外国為替市場ではかなりの部分を締めている取引です。
取引主体は各銀行のディーラーと個人投資家となります。
この取引の特徴としては取引量が大きいため、短期的な影響力が大きい反面、中長期的なトレンドを作るのは難しいです。
何らかの値動きする材料が出たときには、いっせいにその材料に反応する動きを見せるため瞬間的にはポジションが偏ります。市場全体が大きいためそうした一瞬の偏りが大きな値動きを作ります。
この取引は季節的、時間的な特徴はあまりおおきくありません。
公的機関の為替取引
今までの取引は個人や企業といった民間部門による取引でした。
ですが、外国為替市場にはもう1つ重要な参加者がおり、それが「政府や中央銀行」といった公的部門です。
公的部門が最も外国為替市場に影響を与えるのが「市場介入」です。
変動相場制を取っている各先進国では、為替レートは市場が決めるものというのが大原則ですが、実際には中央銀行などが為替レートの水準や変動スピードに問題があると判断した場合には市場介入を行って為替レートに影響を与えたりします。
特に日本では、輸出立国という立場上、急速な円高は産業界へ与える影響が大きいため積極的に市場介入を行う国としても知られています。